医療現場では、日常生活でのコミュニケーションとは異なります。病気の悩みや治療方針など重要な内容を共有することが必要です。患者の中には、病気を抱えて自分の将来を不安に感じている方がいます。他人との接触を避けて閉じこもりがちにもなるでしょう。現在の気持ちを少しでも和らげるためには、患者の話を真剣に聴く事、耳を傾ける事が大切です。そして、相手の目を見て、穏やかに頷きながら、会話を楽しむ事を心掛けましょう。目の前にいる患者が、何に不安を感じているのか、どんな言葉をかけてもらいたいのかを汲み取る力を養いましょう。それが、非常に良好なコミュニケーションを築き上げる事になります。
また、一人ひとりの患者は、誇り高いプライドを持って生きています。決して子ども扱いせずに、対等の立場で相手を敬う態度が重要でしょう。言葉だけではなく、あなたの表情や仕草などで相手は敏感に反応します。例えば、年を重ねた患者は、足腰が弱くなって、歩行が困難になり転倒するリスクが高まります。歩行の邪魔になるような物があれば、事前に取り除くなどの配慮が必要です。さらに、移動中にはさりげなく見守るようにする等、優しい振る舞いや柔和な眼差しが自然に出来るように、日々の行動を意識するように心掛けましょう。患者が、今何が必要か、どうしてもらいたいのか等、自分が相手の立場になった場合の事を考え、思いやる気持ちを高めていく事で、コミュニケーション不足は必ず解消出来ます。